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『医の倫理原則』:アメリカ医師会 

アメリカ医師会「医の倫理原則」

ご声援ありがとうございます

 1847年設立、第1回総会にて倫理綱領を制定、3章11条4項目で構成。その後、5回にわたる改正の後、1980年により簡潔な前文と7項目で構成された「医の倫理原則」が打ち出された。
 以下、「医の倫理原則」の各項目を見ていく。引用箇所には1980年の条文を、その後、修正の解説を紹介する。条文および各修正箇所は『日本医事新報』No. 4052号に掲載された木村教授の訳を参考にした。下線は木村教授によるものである。
 また、原則の原文は次のAMAのWebサイト(http://www.ama-assn.org/ama/pub/category/2512.html)にて確認できる。

第1項
1. 医師は人間の尊厳への同情と尊重の念をもって適切な医療を与える事に献身しなければならない。
下線が「人間の尊厳と権利への同情と尊重の念」と修正された。
第2項
2. 医師は患者および同僚医師に対し正直に対処し、人格又はその能力に欠陥をもった医師および 詐欺、または欺罔に携わる医師を明らかにすべく努めなければならない 
下線が「専門的水準を保持し、専門家としてのあらゆる対応に正直に対処し、人格またはその能力に欠陥をもった医師および詐欺または欺罔に従事している医師を、適切な機関に報告することに努めねばならない」に修正された。
  今回の改正においては、同業者集団内の不正行為者の指摘から更に進んで、組織内の倫理・司法委員会や警察、検察など「適切な機関」への報告が原則化された。

第3項
3. 医師は法律を遵守するとともに、更に患者の最大の利益に反するような諸要件の変更に努力すべき責任を認めなければならない。
修正なし。

第4項
4. 医師は患者の権利、同僚医師および他の保健職業専門家の権利を尊重しなければならない。また、法の制約の範囲内で患者の秘密を擁護しなければならない。
下線の「秘密」に加えて「プライバシー」の語が付加された。
 これは守秘義務とプライバシー権の擁護の重要性に対する医療側の明確な倫理的責任への議論を踏まえ、法に基づいての判断原則が作られたと言える。例えば、AMA「倫理・司法問題審議会」の見解では、犯罪に関連した被疑者の遺伝伝子解析データ等を、法の定める範囲内で、捜査当局に提供することは倫理的観点から保証されることになる。

第5項
5. 医師は科学的知識の学習、応用、推進を継続し、また相互に関連する情報を患者、同僚 医師、公衆に入手可能にし、必要に応じて専門家に相談し、他の保健職業専門家のもつ能力を活用しなけ ればならない。
「医師は科学的知識の学習、応用、推進を継続し、医学教育への積極的な関与を保ち、また 相互に関連 する・・・」と修正された。
医師として継続的な医学教育に参加することの重要性が指摘されている。

第6項
6. 医師は患者に適切な看護を供与するに当り、救急の場合を除き、業務を遂行する相手方、共に業務を行なうもの、および医療を供与する環境を、自由に選択できるものとする。
原語が変更されている。「医療」に当る語が medical serviceからmedical careに変更された。

第7項
7. 医師はコミュニティ(地域共同社会)の改善に貢献する諸活動に参加すべき責任を認めなければならない。改善が「改善および公衆衛生の向上」に変更された。

第8項
8. 医師は患者のケアにあたって患者への最大限の責任を有する。
2001年修正によリ追加された。

第9項
9. 医師は全ての人々の医療へのアクセスを支援する。
2001年修正により追加された。


AMA「倫理・司法問題審議会」の機能と役割

 AMAの機能としては次の3つがあげられる。第一に、倫理的基盤の充実化である。AMAは医の倫理原則及び関連する司法上の問題点について、医師会の定款、細則、規則にそって解釈し分析・調査・整理を行なっている。また、ガイドラインを作成し、会員への具体的内容の周知徹底をはかるため、年鑑としてハンドブックを刊行している。
 第二に、制裁処罰機能があげられる。AMAはAMA会員の不正行為、倫理的・法的違反を審査する。会員が州による医師免許剥奪・停止等の処分を受けた場合も審査の対象となり、会員資格の取り消し、保留、剥奪、一時停止などの処罰を告知する。
 また注目すべき点として、懲罰の内容に関して改正が付け加えられた。それは「倫理・司法問題審議会規則第XIIIのF項」にある、「倫理・司法審議会」は会員に対する告発文書に基づき当該違反行為を行なった会員を処罰する権限を保持し、会員資格の終了又は喪失によりその権限は制約されない、という規定である。ここで想定されているのは、違反行為をした会員が予め退会や脱会の申し出をして処罰を回避しようとする場合であり、これによって会員でなくなった者に対しても処罰・制裁を加えることが可能になった。これは、倫理的・法的・社会的な面における職業専門家による違反行為に対する制裁の内容をより実効性のあるものにするための、かなり積極的な対応策であると言える。
 最後に、アメリカ国民の多元的な価値観を背景とした上で、医の倫理原則をいかに具体的に適用するかを審議する機能があげられる。流動性の高い時代の中で様々な医療問題を検討し、具体的事例を挙げながら会員に対するガイドラインを提示、指導することが重要な役割となっている。


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